ミャンマーを訪れる
10月末に、アジア最後のフロンティアと呼ばれるミャンマーに初めて訪問してきました。
もともと、アウンサンスーチーの軟禁の話や軍事政権による独裁政治等でクローズアップされていたミャンマーという国ですが、実際に行ってみると、まったく違う顔が見えてきました。
素朴だけど清掃の行き届いた清潔な街
民主化が遅れたミャンマーは、アジアの中でも最貧国に位置する貧しい国と言われていました。
事実、タイからミャンマーに移動する際に見た夜景は、タイの方がはるかにネオンが明るく、町の大きさも大きかったのに対して、ミャンマーはランタンのような小さな明かりが各戸に灯り、明かりの数も広さも、タイに見劣りする状況でした。
しかし、ミャンマーにつくと、建物は飾り気は少なく素朴ながら丁寧に作られ、駆け出しの新興国にありがちな路上のゴミや汚れたトイレ、水道の出ない蛇口などは全くありませんでした。
ホテルはキチンと清掃が行き届き、シャワールームも快適に使うことができました。多くの国では、シャワーのノブを捻ると、思いがけない場所から思いがけない方向に向かって水が噴き出すことが多いのですが、ミャンマーのホテルではそのようなこともなく、目詰まりのないシャワーノズルから、きれいなお湯が出るのです。温度調整も全く問題なくできました。
新興国だけにヤンゴンの街中には多くの車が走り、電車や地下鉄などの公共交通機関の建設が追いつかないことから、慢性的な渋滞を引き起こしているのですが、それでも車はきれいに列をなし、クラクションも殆どなく、非常に静かで落ち着いた国がそこにあったのです。
私はほとんどすべてのアジアの国に行き、発展の経過をこの目で見てきましたが、アジアでこのレベルの国に出会ったのは初めてです
政治上の混乱は、民間の生活には直接大きな影響は与えなかったのだなぁと、関心したものです。
丁寧に作られたハンドクラフト製品
ミャンマーは、街が清潔なだけではありませんでした。
街中では様々なものが売られていましたが、手先が器用のようで、一つ一つの物がとても丁寧に作られていました。
使われる素材はもちろん自然素材で、もちろん人工的な物質は使われていません。
戦後長い間、事実上の鎖国状態だったことから、工業化や商業化は遅れており、今でも機械化はされず人の手によって多くの生活用品が作られています。
そして、一見すると、手作りとは思えない程に精工で、ゆがみやサイズのばらつきもほとんどなく、傷や剥がれ、バリなどもないのです。
商品ラベルも現代的でお洒落。パッケージも手を抜かず、きちんとしたものを使っています。
つい10年前まで、国際的な交流が途絶えていた国とは思えない程にセンスが高いのです。
ミャンマーにあるバガンという古い街に行ってきました。
そこには、昔から連綿と続く漆器の工房がありました。
工房に行くと、そこの店主が気前よく中を案内し、漆器の作り方を紹介してくれました。
本当に手作りなのか?と半信半疑だったのですが、制作過程を目の前で見せてもらい、本当だったのだと驚きました。
漆器工房の中の様子をご紹介
漆器の制作過程を録画させていただきました。
紹介動画を作成しましたので、是非ご視聴ください。
ミャンマー産の商品は、本当に丁寧に作られています。
少しテイストが日本と違いますが、強い民族性もなく、日本の生活スタイルにも自然に溶け込む丁寧で優しいデザインが特徴です。
本物の漆器を日本で買うと、とても高いですが、ミャンマーの商品は人件費が安いため相当お値打ちで販売しています。
興味のある方は、是非お買い求めください。